太田 和夫

太田 和夫 39歳
消防士
空手歴11年
H22年2月 初段取得
※上記は全て平成22年現在です。

 私が空手を始めたのは18歳の時で、当時の流派は伝統空手であり組手は硬式空手ルール によるものでした。気づくと空手の世界にどっぷりハマり夢中になって稽古に励むよう になっていました。夢中になったのにはもう一つ理由があり、当時空手を教えて頂いた 先生に小松先生という硬派な先生がいました。その先生は自分達の空手流派以外に、 まったく目もくれず、空手道を極めるべく稽古をしていました。また並外れた精神力の 持ち主で、私も小松先生のような強い男になりたい、そう強く心に想い、稽古に励み 月日は過ぎて行きました。
 しかし、空手道を極めようとすればするほど、空手に対し 疑問や矛盾が生まれ日々葛藤するようになってきたのです。当時の私達の空手流派には 黒帯が大勢いましたが、本当にこの人達は強いのだろうか?武道は精神修行の場であり、 そのようなことを考えるのは空手道に反すると頭では分かっていたが、強さに対する 気持ちを抑えることができなくなっていました。丁度その頃、白河に極真空手の道場が 建つと、当時の相談役である仁井田会長より話を頂き、実践空手をやりたい一心で27歳 の10月に極真空手に入門しました(当時の矢吹町大和久道場)。入門した初日の稽古で、 極真空手の洗礼を受け、実践空手の凄さを思い知らされました。しかし、顔面を蹴られ、 体中痣だらけになった私に、稽古後みんなが気さくに声をかけてくれ、その雰囲気に 新鮮さを感じました。とくに強者達の先生である門馬師範は、私の空手に対する考えを 真剣に聞いて下さり、稽古初日に飲みに連れていって頂いたことは、うれしくて昨日の 事のように覚えています。しかし、翌日の朝、身体中が痛くてなかなか起き上がれな かった事は忘れられません。
 当時の稽古は、門馬師範自ら先頭に立ち苦しい稽古を 引っ張って行き、組手稽古では門馬師範によく顔面を蹴られました。気づくと門馬師範 の魅力と、苦しい稽古を一緒に頑張る仲間に支えられ、極真空手に夢中になっていまし た。福島県大会や全日本大会という目標があったので、苦しい稽古や、すべてが苦に ならず、充実感だけがありました。そんな充実した日々から一転、怪我手術という経緯 で組手が出来なくなり、実践の強さを求め極真空手の世界に入ってきた私は、目標を 完全に見失ってしまい、次第に稽古から離れてしまった時期があります。そんな時に 師範から「強さ」について「組手だけが強さではない、精神力の強さが大切でありそれ を身に付けられるのは、武道であり空手道である」と、話を頂きました。それから私は 本当の強さを身につけようと日々稽古に励み、師範より黒帯挑戦というありがたい言葉 を頂きました。
 10人組手は想像を絶する厳しさでした。一次審査を通過し、いよいよ 二次審査の10人組手の当日、倒されてしまえば黒帯断念という重圧の中で、私は絶対に 倒れない、そう自分自身に言い聞かせ挑みました。意識が遠のく中、今までのさまざまな 思いが頭を駆け巡り、最後は門馬道場で身に付けた精神力と仲間の声援に支えられ10人 組手を完遂することができました。これからいっそう稽古に励み、道場に貢献し、門馬 師範、道場生の方々へ恩返しして行きたいと思います。最後に、人生の師である門馬 師範をはじめ先輩方、後輩の皆さん、昇段審査のために来て頂いた奥田師範、菅原師範、 組手の相手をして頂いた小森師範代、遠藤指導員に感謝申し上げます。 ありがとうございました。

                                                                    

押忍

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